彼はその頼む所の天幕から引き離されて、 恐れの王のもとに追いやられる。
死の恐怖のために一生涯、奴隷となっていた者たちを、解き放つためである。
悪しき者はその悪しき行いによって滅ぼされ、 正しい者はその正しきによって、のがれ場を得る。
正しい者の望みは喜びに終り、 悪しき者の望みは絶える。
悪しき者はこれを見て怒り、 歯をかみならして溶け去る。 悪しき者の願いは滅びる。
わたしの心はわがうちにもだえ苦しみ、 死の恐れがわたしの上に落ちました。
これはすべての高き者をさげすみ、 すべての誇り高ぶる者の王である」。
彼らには暗黒は朝である。 彼らは暗黒の恐れを友とするからだ。
しかし悪しき者の目は衰える。 彼らは逃げ場を失い、 その望みは息の絶えるにひとしい」。
あなたを憎む者は恥を着せられ、 悪しき者の天幕はなくなる」。
その頼むところは断たれ、 その寄るところは、くもの巣のようだ。
その耳には恐ろしい音が聞え、 繁栄の時にも滅ぼす者が彼に臨む。
その天幕のうちの光は暗く、 彼の上のともしびは消える。
彼がこれをその身から引き抜けば、 きらめく矢じりがその肝から出てきて、 恐れが彼の上に臨む。
彼の建てる家は、くもの巣のようであり、 番人の造る小屋のようである。